【指定難病】今更だけど自分の病気について書こうと思う③ 病名公表と発覚前までの自覚症状

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前回:【指定難病】今更だけど自分の病気について書こうと思う② 確定診断までの検査ラッシュ

前回から約3ヶ月空いてしまいましたが当初の目的の一つにあったように、間が空いても記事を残すことで振り返りができるので始めて良かったなと早速思いました。

これまで病状、発覚から確定診断まで書きました。今回は入院編に入る前に前回最後に書いた通り発覚前の自覚症状と病名の公表をしたいと思います。ネタバレになるので今回はタイトルに入れてませんが次回から変わると思います。公表しようと思った理由は後にも書きますが、まず病名伏せて記事を書くのがやはり難しいというのが一つ。そして男性に限定するとこの病気の患者がかなり少ないことが一つにあります。公表して不利益になることはおそらく無いだろうし、それ以上に同じ境遇の人に届いて欲しいし、それでお互い?情報交換とか何かできることがあったら良いなぁと思ったからです。
発覚前のこととなるともう3年以上前になる上、通院前で記録も無いので忘れていることもあるかもしれませんが、できる限り病気に関係していたかも…ということは書いていこうと思います。

!!注意!!
この病気の原因は現時点(23.6.8)で特定されていません。症状も様々あります。なのでこれから書く症状があったからと言って必ずしも病気というわけではありませんし、逆にこの病気なら同じ症状が確定で出るというわけでもありません。定期的に健康診断や人間ドックに行って、いい歳いってたら気になることがあったら病院行きましょう。自分もそれで助かり?ました。

病名

引っ張ってもこの後の記事が書きづらいだけなので早速病名公表します。

全身性強皮症(指定難病51)
強皮症は、皮膚や、肺・消化管・食道・心臓など全身の様々な内臓が徐々に硬くなる変化(線維化)や、手足の先の血行が悪くなる変化(末梢循環障害)を特徴とする病気です。 病気の原因は不明ですが、免疫の異常が関わっているとされています。

全身性強皮症(SSc) | 一般社団法人 日本リウマチ学会(JCR)

ということで「全身性強皮症(Systemic sclerosis:SSc)」です。…言っちゃったよ。ついに。
知ってる、とか聞いたことあるって人いますかね…?おばあちゃんと同居してる/してたって人は知ってるかもしれません。自分は患って初めて知りました。なんなら膠原(こうげん)病って言葉も初めて知りましたし、リウマチって言葉も「老人」「温泉」てワードが浮かぶくらいでどんな病気なのか全く知りませんでした。「膠原」も字面からどんなことなのか全く想像できないし「線維化=硬くなる」とか言葉から全くイメージ付かないことばかり。診察時口頭で聞いてるうちは、(「こうげん病」…こうげん…高原…高山病みたいに肺にダメージがってことか?)って真面目に思ってました。

また、全身性強皮症は2種類ある強皮症のうち重症の方になります。「びまん皮膚硬化型全身性強皮症」とか「全身性硬化症」とか言われます。軽症の方は「限局皮膚硬化型全身性強皮症」とか「限局性強皮症」とか言われ、名前の通り皮膚のみの病気で、内臓を侵しません。
呼び方がまちまちなのが最初混乱しましたね。治療続けての体感ですと、単に「強皮症」呼び=軽症の方。「全身性強皮症」or「びまん」呼び=重症の方を指してるかと思います。たぶん病院や先生によっても変わるんじゃないかと。「びまん」て言葉も初めて聞いたし今でも言葉から内容が全然想像つきません。なんだ「びまん」て。

びまん性
病変が比較的均等に広がっている状態を医学用語で「びまん性」といいます。

びまん性肺疾患 – 西新潟中央病院

そして今回公表する理由の一つでもある患者数。国内推定患者数は2~3万人で男女比は1:12(!!)、30~50歳代の女性に多いらしいです。てことは、男性に限るとざっくり2千人前後。30~40代にしぼると果たして何人いるのか…。病院で先生にも「レア!」って言われましたよ。

自分の説明で間違って伝わっても困るのと、ここはあくまで闘病記、体験を書くとこなので病気についてより詳しく知りたい方は以下のサイトを読んでいただければと思います。上のサイトの方は数値込でそれはもうめっちゃ細かく。下の方はまとまってて概要をつかみやすくなっています。

改めてどんな症状が出ているのか

1回目の時に病名を伏せて書きましたが、説明しやすくなったので改めて。以下、ツライ順。

  • 間質性肺炎(肺の線維化) ―先日亡くなられた上岡龍太郎さんもこれ
  • 動作時の息切れや疲労感 ―ハンパない。頑張りたくても全然動けん
  • 慢性的な下痢 ―去年なんもしてないのに10kg痩せた
  • 指先や関節背面の潰瘍 ―これで気づけた
  • 逆流性食道炎 ―これ以下、症状はあるが気にはならない程度
  • 皮膚硬化
  • 胸焼けや胸のつかえ感

間質性肺炎がとにかくキツくてですね。2番目と合わせ最大ENが健康時の半分以下になったって感じです。全身性強皮症で最も特徴的とされるレイノー現象は無いんですよね…。指先をぎゅーっと押すと赤くなったり白くなったりするじゃないですか。寒さなどであれが指全体に発生して真っ白になったりするらしいです(画像検索注意)。先生もレイノー現象は無いのかぁ、と不思議がってました。また、大きな病気をするとイメージにある手術してどこか切ったとか特別に補助器具を使用したりもしていません。とにかく基本ステータスが大幅DOWNする病気って感じです。薬で免疫抑制剤を使ってるので弱体耐性もDOWN。コロナなんてものが生まれてしまってもう外は地雷原みたいなもんです。
逆流性食道炎は治療を進めて劇的に改善しました。

また、皮膚の潰瘍(画像検索注意)は若干ありますが見た目に現れる病気ではないので気づかれないし理解もされづらいってのもキツイです。倦怠感といえばいっちょまえの病気っぽいですが自分で言うのもなんですが要は、「すぐ疲れるのでムリ。動けない。」ってことですからね。まるでクソニートの言い訳みたい(悲)。こっちはガチ病気だからしょうがないじゃん、でもやる気はあるしできる範囲でやってんだよ!って思うんですがこれが社会に通じるのか、病気が理解されるのかっていう心配、不安。これがメンタルにキてけっこうキツイ。大病するってこうゆうことかと思い知らされましたね。

実際転職しようと思ってたんですが病気で踏み出せないでいます。今の職場は長く活躍していて信頼ポイントが高かったため理解してくれる環境なんですけどね。それを蹴って受け入れてくれる新たな環境はあるのか、転職したところで就労に耐えられるのかっていう不安。難病支援センターで就労について相談にも行ったので今後それについても書ければと思います。まぁ、気持ち的には転職してバリバリやりたいんですよ。準備もしてたし。しかし…う~ん。「働くこと」についてが今一番の悩みかもしれません。

あと2021~2022年の健康診断までの間、おとなしく軟禁生活を送ってるだけなのに下痢だけで10kg痩せました。全身性強皮症は余命宣告されるような病気ではないのですが、これはさすがにヤバイ、大腸癌で死んだわ…と絶望しかけたんですが大丈夫でした。元々痩せ型なのでリアルで知ってる人はあれからさらにゲッソリしたよー!だったんですが今は食事に少し気を使って戻してます。嫁からはケツ肉が減って残念だから太れと言われてます。太れねぇんだよなぁこれがぁ!;

なぜ公表したのか

理由はいくつかありますが先に書いたとおり、記事を書きづらいということ、信憑性・深刻さが伝わりづらい、前述の通り同じ境遇の人はかなり少ないハズなので必要な人に情報を届けたい、などが大きな理由でしょうか。過去2回の記事も読み返すと病名伏せ字にしてて何言ってんだコイツ感ありますからね;[指定難病]としていたところを「全身性強皮症」と置き換えて読んでくだせぇ。

信憑性については言わずもがな。伏せてちゃ何も分からんね。深刻さについても例えば、文面で同じ「腹痛」としてもどんな病気からくるものかで痛みのレベルや期間も変わるだろうし。

必要な人に届けたいっていうのは、自分から提示できるお役立ち情報みたいなのはそんなに無いと思うんですが、やはり大なり小なりメンタルにもクると思うので同じ病気してる奴がこうやって活動してるよー!って様が伝わるだけでも大分違うかなと。男性患者というだけでも少ないのに働き盛りでとなると何人いるのか。その人達は同じように悩んでいるんじゃないかとか。というか、自分自身が情報交換とかしたいなっていう面が強いかな。同じ病気と言っても70以上のおばあちゃんとはさすがに話合わないですし;

あとは前回も書きましたが木村貴宏さんが指定難病で亡くなられたということ、上岡龍太郎さんが肺ガンからの間質性肺炎で亡くなったこと、ここ2ヶ月の間に有名な作家さんで大病発覚したり入院される方を散見し(たぶん「病気」に対して敏感になってる)、自分は余命宣告されるような病気ではないんですが記録とか何かの参考になったら良いなというのがありますね。

発覚前の自覚症状

記事が長くなってしまいますが症状書いたついでに発覚前にどのような自覚症状があったかも書いておきます。記事の後半ですがわりと声を大にして伝えたい内容です。
発覚は2020年8月の健康診断なのでそれ以前のことで病気に関係していたかなというものになります。原因が特定されている病気ではないので因果関係が確実なものではないのをご注意ください。

  • 非常に疲れやすい(間質性肺炎、動作時の息切れや疲労感)
  • 右手小指付け根の肌荒れ。アトピーの症状はずっと出ていなかったのにここだけ荒れるようになった(指先や関節背面の潰瘍)
  • 逆流性食道炎
  • 気道から空気が上がってくるような感じがあり喉に違和感がある

上2つなんですが、加齢や運動不足からくるものだったりアトピー持ちなのでそのせいだと思って病気とは微塵も疑いませんでした。
発覚時の肺の状態ってめちゃくちゃやばかったんですが、通勤がDOOR TO DOORで20分少々、家も会社も駅チカで歩く時間が片道5分少々とかだったので限界を迎えずに済んでいたんだと思います。仕事もデスクワークで1日座りっぱなし。運動不足は長年自覚してるので加齢もあり疲れやすさはそのせいだと思ってました。でも思えば発覚前の1年は昼休憩時は食事を摂らず職場の休憩フロアのソファで寝ることが多かったなぁと。フルタイム稼働に耐えられていなかったんだと思います。
肌荒れは1回目でも書きましたが幼少期からアトピーだったためぶつぶつができたとかならともかく、肌の異常でアトピー以外を疑ったことは全くありませんでした。アトピーの症状は長年落ち着いていて通院も長いことしていなかったんですが、仮に当時皮膚科行ってもおそらく病院側もアトピーって片付けてた思います。

要は、これが大病に結びついてるなんて全然思わん!てことでして。ある程度衰えていくのも自然じゃないですか。アトピー持ちの人もかなり多いと思いますが肌トラブル=アトピーで片付けてる人もけっこういると思います。えー、まさか!っていう。まぁ病気の発覚なんてだいたいこんなことだと思いますが。

些細な(と思っている)不調で毎度通院するわけにもいかないでしょうし、定期健診はホント大事だなと思いました。あと、難病の疑いに気付けたのはほとんど初診の先生のスキルの高さのおかげなので名医に当たる運ね。不幸中の幸いってやつ。発覚時の詳細は1回目を読んでいただければと思います。

そして最後の喉の違和感。現在から数えると10年近く前から症状があって、カメラ入れたり大学病院とか大きいところ3箇所くらいで診てもらったんですが原因が分かりませんでした。本題と外れるので詳細は省きますが、症状を検索すると「梅核気(梅の種が喉にあるような感じがして、飲み込むことも、出すこともできないことに例えて)「ヒステリー球」が近く、そのことを検査してる先生に言ってもナニソレって感じでそんな病気は無いくらいにも言われました。どうも東洋医学の範囲のようです。
これが歌ったりアクビしたり大きく息を吸う行為がめちゃくちゃ辛くなる症状でして、ずっと苦しんでいたんですが全身性強皮症の治療を続けてるうちにほぼ完治しました。たまーに症状出るので寛解って方が適してますかね。医者の見解ではないですし因果関係は完全に不明ですが怪我の功名?梅核気で悩んでる人は別の病気を疑ってみた方がいいかもしれませんね。

次回

最後ちょっと胡散臭い感じになってしまいましたが、今回はここまで。
次回は時系列を戻し入院編を書こうと思います。入院期間は約10日間。前後編くらいに分けて書くことになると思います。

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